2/23(火)まで、上郷黒田のアートハウスで『二つの無色に聴く』が開催されている。
竹楽器演奏家の遠藤健二さんによる竹楽器と山内孝一さんの竹によるインスタレーションのコラボ展
「今回初めて山内さんと一緒のコンセプトで制作したのだが、山内さんの作品の中に音の出る
要素として自分の竹楽器を置いた。音には色がないが、自分たちのなかには色がある。そんなことをイメージしながら「2つの無色に聴く」を感じてもらえば嬉しい」と遠藤さん。
*写真では実際の迫力や立体感は伝わりません。また、ここでご紹介しているのはごく一部だけで、
もっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び下さいませ(^_-)-☆
会場が竹林の中に足を踏み入れたかのような雰囲気に包まれていた。
吊られている竹は人が触れると、隣とぶつかり合い音が出る仕組み。
また、手前の竹には、中にペットボトルが入っていて、水のはねる音色が耳を澄ますと聞こえてくる。
山内さんのインスタレーションは、竹楽器の演出として天井や壁に這うように編まれていて、
現代的で人工的な会場を原始的で野生的な雰囲気を作り出しているようだ
昨夜、20(土)には遠藤さんの竹笛のライブがあり、20名程の鑑賞者が居た。
時々掠れるその音色は、語っているようであり日本の土着的な要素を喚起させられた。
楽譜も歌詞も無い感性で演奏する。その演奏を聴いてそれぞれに違った空想をする。
それは、抽象画に近い感覚かも知れない。メッセージをはっきりとさせない魂のような
心情を露にすることで、受け手は受けて自身を見つめて考える。
立体感や理論を構築していく西洋的でなく、平面的で人の内部に印象を残す東洋的感性。
そうした事を呼び覚まし、経験することの貴重さを身に浸みて感じられたひと時だった。。