7/27(日)まで、喬木の椋鳩十記念館で『書の二人展〜吉川鎭守・小町谷和安』が開催されている。
軸装9点と額装10点の書の展示。
*撮影には主催者の許可を得ています
教員をしていた伝で、館長さんからの働きかけもあり開催されることになった二人展。
両氏共に、飯田書人会に所属し35年以上の経歴のある二人。
「退職してから10年、長野県善光寺大本願書道部講師の豆子甲水之先生(書人会講師)が来られる時は必ず出席していた。今回は、半切サイズの作品が多くなったので、今後は全紙サイズの作品にも挑戦していきたい」と小町谷さん。
公募展である「東海書道芸術院展」への出品等、毎年研鑽を積んでいる。
カチッとした書というよりは、個性の現われている熟練された雰囲気ある書がならんでいる
*写真はよりはっきりと見易いように多少の加工をしています。当然実際の迫力や立体感は伝わってきません。また、ここでご紹介しているのはごく一部だけで、
もっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び下さいませ(^_-)-☆
吉川さんの「良薬口に苦し〜」は、その後の孔子の句に興味を抱いた。「忠言は耳にさからえども、行いに利あり」その意味を知って作品を観ると行いの尊さと筆裁きに思いが馳せられる。
吉川さんの「とうたいさんぜん」意味の説明が分かりやすく親切に説明されている。恐れ入って三千里も後ずさりする意味。
倒退の字にキレのような爽快感が感じられた作品。
小町谷さん「懐古意無窮」と、丸型に表装された作品。そうする事を想定して書いているのだろう。お寺の円窓から眺めているような雰囲気。
「昔を懐かしむ気持ちが窮りけり」の意味。窮に込めた作者の意が強そうに感じる。
小町谷さんの谷の鶯が人を避けてなくの意味。谷の斜めの趣にかわいらしさを抱く。人の小さいサイズに自然界での主役ではないような印象を抱かせられる
小町谷さんの「草木栄天下春」草木がしげしげ栄えいずこも春となった」と言う意味。天下の辺りがとても滑らかで一息で書いたみたいな勢いが感じられる。