アートとの触れ合いを身近に!!

飯田・下伊那(長野県)での展覧会の模様やアートに触れた感想等を犬塚画廊から発信していきます。
非言葉のコミュニケーション…その感じ方は
人それぞれで、想像してみる事が大事だと思います。アートに触れて感性UP目指しませんか??
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しろたゆかり展
JUGEMテーマ:美術鑑賞

7/2(水)まで、阿智村浪合のミュー自然美術館で『しろたゆかり展』が開催されています。
入館料:500円(大人)コーヒー他セット券700円
ザクロやダリアを岩絵具等で描いた大作を中心に約20点の展示

*撮影には作者の許可を得ています



しろたさんは、2009〜11年連続で日仏現代美術世界展でパリ国際サロン賞を受賞、12年には高遠の四季展で秀作賞、ホルベイン版画コンクールで優秀賞を受賞している。また、ゆかり絵画教室を始め飯田創造館やサントピアで講師を務めたりとこの当地で知名度のある作家さん。
現代の創造展とかで、グラデェーションが鮮やかな花びらの作品が印象的ではあるのだが、今回はそれとは対照的にマットな色調で装飾的な箔をふんだんに使った作品が並んでいる。
ザクロとダリアと言う2つのモチーフのみを、様々な形の変化や動き、印象の違いを示しながら展示している。「対象をよく観察して得られる感動を表現している」と作者。個展でテーマのようなまとまりがあるのも、追求している意気込みが伝わってくる

*写真では実際の迫力や立体感は伝わりません。また、見易くなるように一部加工を施しています。
尚、ここでご紹介しているのはごく一部だけでもっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び下さいませ(^_-)-☆

「熟する」SMx3、綿布、染料、パステル
全体を同系色でまとめることにより、抽象画的なイメージの広がりが感じられる作品。
ざらざらとした表面のマチエールが、眼に見えない空気感に興味を抱かせられる。


「柘榴(ザクロ)曼荼羅」Ф30cmx9 綿布、岩絵具、金箔、染料
様々な形の変化にスポットをあてて捉えた印象。並べると「なぜ、ここの位置にこの作品を選んだのだろうか!?」と作者の意図をついつい想像してしまう。私が注目したのは、右下の上に向かって放出された種。それにより上えと解き放つ前向きなパワーを感じられた。また、背景が金箔と臙脂色とのバランスも整って配置されていて、9個がまとまった作品としてのメッセージ性に思いが馳せる。


「象徴」F150号、和紙、岩絵具、金箔、色鉛筆
会場の奥にある一番大きな作品。バックの四角い模様が自然にはない異次元の場所のような印象を与えている。
実の様々な場所や大きさと色合いから、何か人の性格のような抽象的な要素にまで想像が膨らむようだ。


「ダリアと鱗雲」91x182の3枚、和紙、岩絵具、金箔、銀箔
入って左側に展示されている大作3点。その中の一番右側の作品で、花びらの影になっている部分の暗さが力強く立体的で吸い込まれそうな作品。


真ん中にあった作品。上とは対照的に平面的で色合いは工芸品のようなイメージのする作品。こんな多彩な箔があるのか?とも思ったが、説明を見る限りでは箔の上から色を重ねているようだ。写真では分からないが、花弁の一枚一枚に凹凸があり本当に重ねている。多分和紙を重ねたのだと思うが、その過程を想像すると途方もない制作であることが浮かんでくる



版画の作品は、平面的でリズミカルな雰囲気が伝わってきた




続きは、別室の様子
 
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北原志乃絵本原画展
JUGEMテーマ:美術鑑賞

6/29(日)まで、喬木村の椋鳩十記念館で『北原志乃絵本原画展』が開催されています
椋鳩十氏作の「かば森をゆく」の絵本になった原画17点を中心に人物中心の切り絵6点、猫の粘土4点、ステンドグラス4点の作品を展示している。

*撮影には作者の許可を得ています



昨年の6月頃に依頼の話があり、約半年間かけて原画を仕上げていった。
小学生が違和感を抱かないように、カバ等の動物がかわいくなり過ぎないように
細かい所をよりリアルに描くのに気を使ったという。
それでも、カバの目は優しく大らかな性格が伝わってくる。
その中でも、牙には節が描かれていて、絵からその動物の特性に気付けるような描写もなされていた

*写真では実際の迫力や立体感は伝わりません。また、見易くなるように一部加工を施しています。
尚、ここでご紹介しているのはごく一部だけでもっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び下さいませ(^_-)-☆



カバが一列に並んで傍若無人な黒ヒョウを追い払う場面
 

一転、切り絵では大人の雰囲気に様変わり
「pegasus」は、包装紙で使われるホログラムを互い違いに重ねたりして独特な模様を浮かび上がらせた作品


峰フジコを連想させられる女性だが、(カマキリが隠れている)と言ったユーモアのある作品。その数は数えられないほど
胸元とか右中段の模様とか…


作者の好みから始まっている「猫シリーズ」
猫の部屋のミニチュア化された箱に、鏡に向かっている猫が居てその顔は鏡に反射してようやく見える
    

薄く色を塗って、ステンドグラス風に光が透けて発光しているようにも見える作品。
未来へ創む友禅 大蔵光彦展
JUGEMテーマ:美術鑑賞

6/30(月)まで、通り町のりんご並木エコハウスで『未来へ創む友禅大 蔵光彦展」が開催されている
日本伝統工芸展出品作やアクリル等を用いたり箔を用いた染物作品など約40点を展示及び販売している

*撮影には、主催者の許可を得ています。

    

大蔵さんは、現在日本工芸会の正会員として活躍。53年生まれで77年には全国新人染色展覧会で奨励賞を受賞。
97年に飯田市で工房を持ち、2004年には横浜シルク美術館に友禅着物2点を収めている。
伝統に沿った技術を元に、新たな発想で新しい表現を常に追い求めている大蔵さん。そのユーモアが作品から伝わってくる。
新たな事に挑戦していくワクワク感やどう変化するか分からない面白さが大蔵さんと話すと感じられる。
是非、足をお運びください。

*写真はよりはっきりと見易いように多少の加工をしています。当然実際の迫力や立体感は伝わってきません。
また、ここでご紹介しているのはごく一部だけで、もっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び
下さいませ(^_-)-☆

正統派の着物。桜の枝がデザイン的に真横に配置されていて、遠くで見ると海の波のようにも見えた。右側は一転
ぼかしたような色合いで幻想的な雰囲気になっている。


一番気に入った作品。シシャモに背広を着させたコーラス隊。実物は輝いている所もあり魚の微妙な色合いを再現している


猫が丸かっている姿勢に花が咲き、でもそこが地球のようにも見える心が和むオーラーのある作品


金魚すくいのポイに実は肉眼では見えないミジンコが引っ掛かっている様子の作品。ミジンコも綺麗に描かれている。
作者の万物に対する愛情が伝わってくるようだ


手軽な作品のコースター。金色の輪がシャープな雰囲気を醸し出していた。
長野県在住日展日本画作家飯田展
JUGEMテーマ:美術鑑賞

29日(日)まで小伝馬町の飯田創造館で「長野間在住日展日本画作家飯田展」が開催されている。
県内の日展作家16人による日展、または日春展出品作約30点の展示

《撮影には主催者の許可を得ています》


*写真では実際の迫力や立体感は伝わりません。また、見易くなるように一部加工を施しています。
 尚、ここでご紹介しているのはごく一部だけでもっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び下さいませ(^_-)-☆

作品の横には制作意図やその場面の感動を記した説明文や、本画の前に描いた小さなサイズの下絵が添えられていて、中にはしっかりとラインを引いて構図の位置を割り出している作家も…
モチーフは、風景や人物、抽象的表現や動物など様々。
ほとんどが100号以上の作品で迫力のある作品が並んでいる。。
また、入り口前のふれあいギャラリーでは色紙や小品を並べて展示と販売も行っています。

「ドリームキャッチャー」後藤 修さんの作品は、色々な景品に子供の夢が詰まっている様子が伝わってくる。
右の下絵と比べると、随分付け加えた部分が多く、それだけ試行錯誤を繰り返して音までが聞こえてきそうな雰囲気に仕上がった事が読み取れる。にぎやかな感じがぐっと強調された。
    

「路地に」宇井 久雄さんの作品は、点描画というスーラーなどが用いた細かい点を重ねて創作する技法を用いた作品
店の色が濁ることなく、色の配合で立体的に見えてくる。写真では絶対に伝わらない本物の迫力を感じて欲しい作品


「収穫祭」村山 久予さんの作品は、羊の白い毛の立体感が主張していて力強い作品。
背景により画面全体に花の気品さが充満している。色使いも、白を主体にすることでうるさくなく引き立て役に周っていると思う


「霞」滝澤 佳美さんの作品は、とっても幻想的な作品。桜の花びらをピンクに塗った作品はよく見かけるが、この花びらは白くてとても細かい。そして、ピンク色の風が吹いているかのような描き方で印象に残った作品。ぼやけた情景を描きつつも
スポットライトが正面に当たっているかのように明るくメリハリのある作品


「蒼 鷺」羽毛田 陽吉さんの作品は、躍動感のある作品。
その中でも、後ろの逆向きの一羽がいる事で作品の奥行きと作品に込められた意図を色々と膨らませることが出来る
巣の様子も複雑で影に何かが隠されてたり、何かを暗示しているようにも見て取れる
masuinonoko帽子展ー祖母の古布ー
JUGEMテーマ:美術鑑賞

24(火)まで、上郷黒田のアートハウスで「matuinonoko帽子展ー祖母の古布ー」が開催されている。
布を貼ったパネルに網目状の帽子を掛けた15点と、ドレスと合わせた帽子2点の展示



*写真では実際の迫力や立体感は伝わりません。また、ここでご紹介しているのはごく一部だけで、
もっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び下さいませ(^_-)-☆

亡くなった祖母の家でたんすの整理をしていた時に、見つけた着物や寝間着などの布を使って展示している。
その過程から、商品棚に並んでいる新しい製品とは違った深さや温かみ、趣きに想像が向かう。
また、繰り抜かれた箇所から見える裏のパネルの地の組み合わせなど、様々な組み合わせで観る者の想像力を搔き立てられる。
この網目は、細胞だろうか?それとも、脳を張り巡らしている太い血管かもしれないと帰り道に思えた。


会場にミシンがあって、制作秘話のパネルがあった。
ステッチと言う何度も糸を重ねてこの帯状の線を作っていて、一つ作り上げるのにおよそ15本のミシン用の生糸を使うらしい。
布に縫いこんでから、あとで感覚で布をくり抜いて空きを作る。
「1つ作るのにだいたい1週間位かかる。取り組んでる時は夢中で作業している」と作者。
その一途なところに、アーティストならではの素質が備わっているようだ。


古布を使っているけど、とってもカジュアルな雰囲気も


後ろのパネルとの色の組み合わせのバランスに意識が向いた作品
グレーの線の作品が多い中で、紺色の網目が違った雰囲気を醸し出していた


写真での展示。
モデルになった人の笑顔が印象的だった。
「何に使うの?」その目的を求める意識の反対側にアートとしての立ち位置があるように思う。
人を文字通り一つにする繋げる袋!?
上手く説明が付かないからこそ、感覚が大きく作用して入っている人の感情をアップさせるのかもしれない。


アートとしての不可思議を持ちながら帽子と言う日常に使える形で、自分の表現を求めていくのかなぁと思えた作品展
グリーンハパレット会員展
JUGEMテーマ:美術鑑賞

24(火)まで、吾妻町の中電ふれあいギャラリーで「グリーンパレット会員展」が開催されています。
風景画を始め静物や人物、スケッチ旅行に出掛けた港町の風景などの油彩画と水彩画の展示。

*写真では実際の迫力や立体感は伝わりません。また、ここでご紹介しているのはごく一部だけで、
もっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び下さいませ(^_-)-☆



グリーンパレットの前身は、「飯田創造館油絵クラブ」で約30年間続いていたが、会員の高齢化に伴い活動を夜から昼間に変更したきっかけで、昨年の7月にグループ名を変更。以前からのメンバーも含め幅広い年代層が活動している。
以前は講師の指導を受けていたが、会員はベテランが多くその個性を生かせるようにお互いに研鑽しながら活動しているという。

*撮影には、関係者の了解を得ています

「ばら」細澤恒雄さんの作品は、色の微妙なグラデェーションがバックに施していて、葉や花は色を重ねて立体的な雰囲気が自然に伝わってくる気品ある作品。


「芸術村ラーリューシュ」小池シゲ子さんの作品は、建物を正面から捉えたノスタルジーを感じさせる作品。
下地に塗られた色が深みを増しているのが感じられる。平面の絵ではあるのだけど、建物が立体のように浮き上がって見える。


「湖畔ー河口湖」久保田清さんの作品は、風景画で綿密に描かれている訳ではないのだが、色の組み合わせやバランスでより写実的に感じられた。黄金色がとても綺麗で印象的だった


「赤いブレザー」吉沢一三さんの作品は、顔を色目だけで表現した大胆な作品。
彫刻を見て描いたかのようなデフォルメがとっても絵画的


「都会への道」古田武喜さんの作品は、数日前にたまたま同じ場所に立ったので作者と共感できた作品。
実際の風景と違って、バスがどこか昔を彷彿させる雰囲気。写真と比べてみると、作者の印象で見ている風景を探る事が出来る。


「CALLA」竹内恵子さんの作品は、花の香りが広がっていく様子まで伝わってくるよう・・・
白い花の肉厚感までが表現されている。
デミタスコスモス〜岐阜県現代陶芸美術館を観て
JUGEMテーマ:美術鑑賞

6/22(日)まで、岐阜県多治見市のセラミックパークMINO内にある現代陶芸美術館では「デミタスコスモス」展が開催されている。入場料:800円(一般) http://www.cpm-gifu.jp/museum/02.exhibition/02_1.exhibition.html



デミタスは、食後に深く濃い味わいのコーヒーを飲むための、フランス語で半分のカップを意味する器のこと。
どれも掌にすっぽりと収まるほどの愛らしき大きさにも関わらず、形状、加飾とも驚くほどに多彩であり、これこそが
デミタスの魅力と言えます。それは、各窯、各時代の様式的な特色のみならず、この小さな器に視線が注がれるよう、様々な
工夫がなされているからとも言えます。本展覧会では、18世紀から20世紀初頭のマイセンやセーヴル、ミントン、ロイヤルウースター、ロイヤルクラウンダービー、コールポール、そして日本の錦光山など、東京在住の鈴木康裕・登美子夫妻が40年にわたり1点ずつ収集された、優雅で愛らしく、宝石のきらめきをもつデミタスを一堂に紹介します。


 展示されていたのは、小さい器のため約320点と沢山。
 私が眼を惹いたのは、セーブルの紺色がまるで水溜りのように深くツヤがあって輝いているような色合い。
 そして、カップとそれを載せるソーサーとの模様が連動していて、小さいながらもその模様がずっと広がっていくような
イメージを掻き立てられた。
 また、18世紀〜19世紀までは職人の技と工夫による逸品が並んでいるのだが、20世紀になるとより想像性や素材の目新しさ(ガラス等)や加工技術の特色に主眼が置かれ、宝石のような雰囲気はなくなってしまったように感じた。これも大量生産化の影響なのか、世界的に職人技を必要としなくなってきた現れなのか?日本の窯のデミグラス作品は、どこか土着的な色合いで鮮やかさはない。そこに、生活観や気取らない良さもあるのかなぁと思えた。
 ヨーロッパでは王室公認で窯を大事にしていくような取り組みを伝統的にしてきた事で、文化的な事業が国益に繋がる事を理解されているのだとこの展示で見えてくる。それは、その製品のブランド化のみならずアイデンティティの向上にも繋がっていく。日本では伝統的なそう言う取り組みには疎い所がある。もっと、自国の良さに眼を向け共感し合えるような取り組みが盛り上がると良いなぁと思えた。



別室では、「LATINラテン!」展が開催されていて、こちらは現代陶芸美術館のコレクションを中心にした「ラテン」諸国の
現代陶芸をご紹介するもの。
堅い材質ながら、丸みを帯びたり巨大であったり様々な雰囲気の作品が並ぶ。現代陶芸と言うことで、所謂うつわや壺と言った形状のものでなく、抽象的で想像を掻き立てられるような作品が多く並んでいた。
デミタス展を観た後で寄ったこともあり、制作の大味感のようなものを顕著に感じてしまった。
  

今回、岐阜県現代陶芸美術館に寄る事を目的にして行ったのだが、エントラスから広々とした通路があり、所々に受賞作品が並んでいた
  

美術館に行って得られる事って何だろう??とよく考えたりする。
その一つに、時間を楽しむって事もあるのではないかと思う。快楽にしたっているような事でなく、
自分の波長にそっと合わせながら歩を進める。自分が何を作品から感じるのかを意識していると、自然に自分の心地良い
テンポで作品を見て周れるようになる。その時は、瞑想に近い感じで、日常の喧騒から離れた時間と場所を与えてくれる。
それが、美術館ではないだろうか??と


 今年の9月中旬からは、この美術館を主会場に「国際陶磁器フェスティバル美濃’14」が開催されます。
詳しくは、http://www.icfmino.com
 
創造館絵画クラブ習作展
JUGEMテーマ:美術鑑賞

6/10(火)まで、中電ふれあいギャラリー(吾妻町)で「創造館絵画クラブ習作展」が開催されている
3号から10号までの小品34点の展示

*写真では実際の迫力や立体感は伝わりません。また、ここでご紹介しているのはごく一部だけで、
もっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び下さいませ(^_-)-☆



絵画の種類は、水彩・アクリル・油絵と様々で題材も花を中心に静物や人物、風景など多岐に取り組んでいる。
発足は2000年からであるが、ベテランから初心者まで幅広い層の会員が集まっている。
特に油絵をしている人にとっては、伝統ある油絵クラブとは違った気楽な雰囲気のあるクラブとなっているのではないだろうか?

「おだまき」中島好子さんの作品は、葉の境界の白の線が画面を引き締めていて、バックの柔らかい光に包まれている雰囲気が印象的な作品。一箇所からの光線でなく、全体的に降り注いでいるようだ。



「紅潮」代田ゆかり講師の作品は、色が垂れて流れ落ちている所に儚さを感じさせられる。テーブルに反射している表現に眼が引かれる。


「ホッと一息」田中悦子さんの作品は、水彩ならではのボカシを上手く演出させてる作品。題材の迫力は少ないが、その分繊細さが伝わってくる。


「ジャーマンアイリス」竹原典子さんの作品は、色のメリハリで描いたような感覚で勢いが感じられる作品。対象を見つめた作者の心境を通した視線を、同じように見ているような気持ちにさせられる。


一方、同じタイトルの「ジャーマンアイリス」原弘廣實さんの作品は、その場の空気感を大事に再現しているようだ。
同じ対象でも、その人が捉えて再現される作品は大きく変わるから面白い!!


「花」原司さんの作品は、工芸のように絵の具を塗り重ねて花の印象として再現している。完成までに幾つもの手を加えたり葛藤があったことが伝わってくる作品。
第54回日本南画院飯田地区発表展
JUGEMテーマ:美術鑑賞

6/8(日)まで、飯田市美術博物館市民ギャラリー(追手町)で、『第54回日本南画院飯田地区発表会』が開催されている
東京の国立新美術館で開催されている「日本南画院展」に出品した作品を、地域の人にも観る機会を設けようと開催している
作品数は14点で、大きさは50号から120号まで。

*撮影には許可を得ています。



*写真では実際の迫力や立体感は伝わりません。また、ここでご紹介しているのはごく一部だけで、
もっと様々な作品がありますので、是非会場に足をお運び下さいませ(^_-)-☆
「雪化粧」小林孝子さんの作品は、根元の生命観を力強く描いている。白い部分が実際にうねっているかのような動きや流れが感じられる作品


「秋桜」大前 清嵩さんの作品は、桜を描いている作家さんが多い中でも満開の時期ではなく敢えて枯れ葉を描いている。手前ほど色使いを濃くして、奥に行くほど薄くぼかしながら描いている。ところどころの紙の白がスーラーのような点描画を彷彿させる作品


「噴火」小林百合子さんの作品は、実際の火山の噴火と言うよりは、もっと観念的なものに近い事を想像させられる。勇気付けられそうな前向きな気持ちの誕生を想起させられる。


「風の盆」清水 和子さんの作品は、キレのある動きの描写や構図の巧みさもさることながら、バックの波紋のような模様によって、実際に踊っている場所で感じられるオーラまで描ききっているように感じられる。


「滝」宮澤 紀代子さんの作品は、その場の空気の情感をそのもまに、あとからメリハリをつけるために線で象ったように見えた。細かく複雑な滝の様子を、動いている水の表現を大事に上手く表現している
第70回南信美術展〜日本画・彫刻・工芸部門
JUGEMテーマ:美術鑑賞

6/1まで開催されていた南信美術展の作品のご紹介です

*撮影には許可を得ています

《日本画部門》
「新緑の伊那谷」手塚俊尚さんの作品は、緑が鮮やかな印象。描かれている風景は、写実と言うよりは原田泰司風なノスタルジーを感じさせる印象を抱いた。どこか模型の世界を観ているようなファンタジーな世界。それが写真ではない絵画ならではなの味を表現することなのかもしれない。


「山里の初夏」渡辺美智子さんの作品は、ピントがぴたっとあったような主役が明確な作品。墨の濃淡だけでこうも紙の地の白を活かせる技量に感嘆させられる。煙が立ち込めているかのようなグラデェーションが見事だ


「紫陽花」辻芙三子さんの作品は、ベテランならではの表現。タイトルからすると色鮮やかな紫陽花を連想させられるが、描いたのは枯れかかってる哀愁の漂う作品。箔を用いて形を絵に表現すると言うよりは、立体として表現しているかのようなざらざらした質感。日本画としてではなく、工芸作品に近い印象を抱いた。


《彫刻部門》
「浮く」麦島博晴さんの作品は、自然物と銀色の形とが織り交ざったオブジェで都会的なイメージを彷彿している。以前はただ集めたような形の作品が出品されていたが、格段に彫刻としての主張が感じられた。洋画でも出品している作家さん。


「爽春」松澤泉次さんの作品は、真っ直ぐに前を向き作者が正面から臨んでいる精神が伝わってきそうな作品。松澤さんは作年洋画で県知事賞に輝いた作家さん。


「猫の空間」林 袁造気鵑虜酩覆枠想の奇抜さで驚かされる。この方は、どうしてこうも自由な発想ができるのだろう!?型を抜いた石膏に色をつけて猫がそこに隠れているかのような雰囲気。写真では分かり辛いが、猫の形に凹んでる部分に色を塗っている。


《工芸部門》
「春風の丘」原田かつゑさんの作品は、キリッとした細く白い線が着物のを凛とした印象にさせ、また柄の模様が立体的で厳かな雰囲気を醸し出していた
          

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